盤上の月 2


(2)
「うーん、でも今は そんな地を固める打ち方じゃ反撃できないんじゃないか!? 
やっぱ、ここは右上隅につなげた方が絶対いいってっ!」
「いや ボクなら ここは打たず、中央にもこうして攻めれば下辺の白の連絡はつぶれる! 
こっちの方が有利だ!!」
だんだんと熱が入り喧嘩口調になり、碁会所の他の客達は2人の様子を心配そうに見ている。
ちょうど そこへ受付嬢の晴美がチーズケーキとコーヒーをお盆に乗せ2人のところへ来た。
「ハイハイ、相変わらず新年早々から騒がしいわねえ。お茶でもして休憩したらどう?」と
ヒカルから先にチーズケーキ・コーヒーを置く。
碁会所の客はアキラファンが多く、ヒカルには居心地がよくないのを察して晴美はヒカルに
普段からお茶などをアキラより優先し気遣っている。
そんな気遣いをアキラは感謝して晴美を見ると、いいのよと言わんばかりのウインクを返して
アキラに微笑んだ。
怒り気味のヒカルがチーズケーキを見た途端、
「えっ、食べていいの? サンキュー市河さん!」と目を輝かせて笑顔で言い、素早くケーキに手が伸びた。
「市河さん ありがとう。」とアキラが言っているそばで、ヒカルは無邪気にケーキを頬張って
上機嫌である。
そんなヒカルを見てアキラは、やれやれ 食べ物で機嫌良くなるなんて子供だなあと思い
クスッと笑いがこぼれ心が温かくなるのを感じた。
「ウマイなあ これ。もしかして市河さんの手作り?」
「あら進藤君 よく分かったわね。私 たまにお菓子作ったりするのよ。」と晴美は嬉しそうに
ヒカルと話している。
その様子をボンヤリ見てアキラは、この2人って前からこんなに親しかったかなあと思った。
誰とでも すぐ打ち解けられるのはヒカルの良いところである。



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