盤上の月 26

(26)
アキラはヒカルの顔を両手で包み、キスをした。
ヒカルは自分の身に何が起こったのか事態が　よく飲み込めなく頭が混乱し、体が硬直して
動けない。アキラは布団に横たわったままヒカルの両肩を強くつかみ、掛け布団ごと乱暴に横に押し
倒した。そしてヒカルの体に被さっている掛け布団を素早く剥ぎ、自分の体の下にヒカルを組み敷いた。
再びヒカルの顔を両手で　がっしりとつかみ、唇を貪るような激しいキスの雨を降らす。
「･･･とっ、と･･やぁ！?」
ヒカルは胸の動悸が一段と激しくなり体が震えた。両手でアキラの体を押すが力が入らなく、
されるがままになっている。また激しいキスで全身が甘く痺れ頭が朦朧としていく。
ヒカルの舌にアキラは自分の舌を絡め、強く吸い上げる。左手はヒカルのトレーナーをめくり、
素肌に手を滑らせ胸の突起にたどり着き、それを指で撫で摘んで擦りあげた。徐々にヒカルは息を
荒げていく。
右手はGパンのファスナー・ボタンを外し下着内に潜り込む。じかにヒカル自身に触れキュッと
握り、その手を　ゆっくり上下に動かす。その瞬間、ヒカルの体はビクッとし、理性が全て飛んだ。

―――もう　どうなっても知らねえっ！
今度はヒカルがアキラを押し倒し、自分の体の下に組み敷いてキスをした。それに答えるように
アキラはヒカルを激しく強く抱きしめ、自分の脚をヒカルの脚に絡ませる。２人の下半身は熱を
帯び雄雄しくなっていた。
ヒカルは夢中でアキラの唇を味わい、アキラは舌を入れて　もっとヒカルを感じようとする。
キスをするアキラの舌・顔から　かなりの熱をヒカルは感じたが、理性より激情が勝り、自分を
抑えられない。濃いキスを交わす唇からヒカルは　いったん離した。２人の舌から透明な線が引き、
それは細い弧を描く。
アキラの舌は　まだヒカルを求めていたが、より先へとヒカルは首筋に唇を這わせた。
「んぅ･･･」
思わず出る声をアキラは必死に抑えるが、ヒカルが舌で首筋をつたいながら肌に吸い付くと、
熱い吐息を漏らし切なげに声を途切れ途切れに上げ、身をよじらせる。その声でヒカルは　
また新たに火が点いたように体が熱くなり、アキラの紺のワイシャツをズボンから引っ張り出し、
一気に胸までたくし上げた。