ノーマル部屋
新婚部屋
強姦部屋
クスリ・病気部屋
パラレル部屋
passenger
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by Junya K.2002.summer.

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three




拓海を連れて藤原家に戻った啓介は、今夜一晩泊めてくれるよう、文太に頼み込んだ。
実際、行く宛てがないのだ。ホテルに宿泊すると言っても、キャッシュカードは案の定弾かれてしまい、ポケットマネーはたかが知れている。
さすがに見ず知らずの得体の知れない人間を泊めてくれるほど親切ではないだろうと、断られることも覚悟していたが、思いの他あっさりと、文太は許可してくれた。

(何て懐が広い人だ……。あっちに戻ったら、藤原豆腐店の豆腐、買いまくろう。藤原の親父さん、この恩は必ず返すからな……!)

感動しつつも、夕食までちゃっかり頂いた啓介は、そのまま居間で寛いでいた。

「おい、風呂沸いてるぞ。勝手に入ってくれ」
「サンキュ」

文太の声に、啓介は悪戯心を覚え、黙ってテレビを見ていた拓海に視線をやった。

「……なに?」

気付いた拓海の耳元で、啓介は誘うように囁いた。

「いっしょに入るか?」
「……っ、やだよ!」

途端に、拓海は顔を真っ赤にして怒鳴りながら自室に切り上げて行った。

「……思春期」

ぽつりと呟いて、啓介もまた、腰を上げた。






客用の布団の用意がないと告げられた啓介は、拓海の部屋で寝るから必要ないと返した。十時過ぎになって、風呂から上がった拓海が部屋に戻ってきた。
啓介は、そろそろ本題を切り出そうと佇まいを直し、拓海の正面に座る。

「藤原、よく聞けよ」

啓介の態度が変わったことに気付いた拓海もまた、背中を向けてタオルで髪を拭きながらも注意を傾けてくれた。

「あのな、オレはじめに言ったろ。オレは未来から来たって」
「……またその話? テレビの見過ぎじゃないの?」
「いいから聞け。信じられねーかもしれないけど、本当のことだ。お前は、オレの三歳下、オレのいた場所じゃ、お前は十九才だった」
「ふーん。じゃ、未来ではおれどうなってんの?」
「……話すと、楽しみがなくなるだろ。だからそのへんは省くけどな。肝心なのは……」
「ボロが出てるよ。どうせなら、ちゃんと考えてから嘘つけばいいのに」

小学生の拓海に小馬鹿にするような失笑を零され、啓介は思わず苛立つ。

「あのなあ。だから、嘘なんかじゃねーんだよ。現にオレはこうして……」
「はいはい。で、啓介は本当は親父の知り合いか何かなの?」
「けいすけ、だと?」

聞き捨てならねーと思った瞬間、条件反射で拓海の頭を小突いていた。充分手加減したつもりであったのに、大人の拓海相手にいつもそうしていたものと同様の一撃になってしまい、子供の柔らかい首は衝撃に耐え切れず、カクッと折れた。

「あっ……、やべ。悪ィ……」
「……ってー……。何すんだよ……」
「……元はといえば、お前が悪いんだぞ!? オレはお前より三歳も年上なんだから、呼び捨てにしてんじゃねーよ。啓介さん、だろ?」
「………」
「……言ってみろよ、ほら」
「……啓介、さん」

照れ隠しのつもりなのか、顔を背けて拓海はぼそりと言った。
その負けず嫌いな性格を反映する表情が愛しくて、啓介は思わず腕を伸ばした。すっぽり包んでしまえるほど小さな存在を、抱き締める。

「……藤原」
「……あ、の?」

突然の啓介の行動を警戒したのか、体をかたくした拓海の背中を撫でてやって、啓介は彼のつむじの上に顎を乗せた。

「なんか、お前弟みてー」
「……おれも、一人っ子だから、今迄こんな風にしてくれた人いなかった……」

よしよしと頭を撫でてやり、啓介は優しい笑みを見せた。
明日でいい。真実を話せば、拓海はきっとひどく混乱するだろう。だから、それは明日にしよう。

「寝るか、藤原」
「うん」

ひとつのベッドに潜って、騒ぎ疲れた拓海が眠るまで、さんざん子犬のようにじゃれ合った。





時計の針は、深夜二時を示している。
啓介は寝付けずにいた。当然だ、いくら図太い神経を自負していても、ここは紛れもなく過去の世界であり、本来こんなタイムトラベルは起こり得ないはずである。
ごく間近に、安らかな寝息を立てて眠る拓海がいる。十二才の拓海。
しかし、自分の世界の拓海は、永遠の闇に囚われている。眠るように瞳を閉じたまま、だが再び覚醒することは絶望的に近い状態なのである。
病院のベッドの上で穏かに眠る拓海と、目の前の拓海の姿がダブり、啓介は不安で仕方がなくなった。

眠る拓海。
規則正しく上がる寝息に誘われるように、啓介はその小さな唇にキスを落とした。
ゆっくりと味わいながら唇全体を舌で舐め上げ、息苦しさに開く隙間から口内に侵入する。拓海の舌を探り出そうとより奥まで自身の舌を差し込んだ時、くぐもった声が漏れた。

「っ……?」

拓海が目覚めてしまったようだ。名残惜しげにちゅっと音を立てながらもう一度軽くキスをして、啓介は唇を離した。

「な、に……?」
「起きちまったか」

深夜の暗闇に支配された子供部屋の中で、拓海は呂律の回らぬ発声を紡いだ。いまだ状況が理解できていないらしい。
まだ眠そうな拓海の瞳は、意識のある時以上にとろんととけている。

「お前、キスしたことある?」
「え……?」
「オレが教えてやろうか?」
「何言ってんの……?」

戸惑いの声を上げた拓海の頬を両手で挟み込み、啓介は迷わず口付けた。蹂躙するように拓海の口腔を荒し、吐息すら奪う。呼吸ができない拓海は苦しげな悲鳴を発したが、それすら啓介のキスに吸収されて、声にはならなかった。
角度を変えて何度も口付ける啓介に、拓海は拒絶を示してばたばたと暴れ始めた。ベッドがギシギシと揺れる。
さすがにこの派手な物音を聞けば、文太も駆けつけて来ることだろう。啓介はようやく拓海を解放してやった。
ぜいぜいと肩で息を整えながら、拓海は涙目になっていた。

「な、んで……っ、なにすんだよ……っ」
「教えてやっただけだろ。その調子じゃお前、キスしたことねーな?」
「関係ないだろっ……!」

からかえば、ストレートな反応が返ってくる。啓介はクスクスと笑った。
可愛い。普段の拓海とは行為の際、リードされっぱなしであるがため、こうして主導権を握るのも悪くはないなんて思う。

上気した拓海の頬を引き寄せ、まだ唾液の跡が残る唇の表面を、啓介は人差し指の先で軽く撫でた。拓海の顔がますます赤くなったのが、闇の中でもはっきりと分かった。

「お前さ……」

自然に低まった声は、自分でも気付かないほど濡れている。啓介は、脊髄を這い上がってきた疼きを感じていた。

「……もう、生えてるの?」

何を言われたのか分からないといった顔つきをした拓海は、次の瞬間、意味を把握して恥じらいに頬を染めた。

「見せろよ」
「なにすんだよ! 触るな!」
「恥ずかしがるなって」

拓海の抵抗など抵抗のうちに入らないのは、昼間の件ですでに実証済みだった。ベッドに横たわったまま、背後から抱え込む形で拓海の下肢に手を伸ばした啓介は、そのままパジャマを脱がせる。
顕になったその場所にそっと手を這わせて、未成熟な性器を撫で上げた。拓海の体が揺れる。

「やめろ……っ」
「もう出る歳だろ? 自分でしたことあんの?」
「そんなこと……しねえ……っ」
「ふうん」

必死に啓介の体を引き剥がそうとする拓海をシーツに抑え付け、まだ小さなそれを指で愛撫し、薄い恥毛をなぞる。鼻先を押しつけた拓海のうなじからは、石鹸の清潔な香りがした。
この歳では、まだ男も女も大差ない。拓海のきめ細かい肌は女のそれのようで、ひどく心地が良かった。

「やだ……、って。放せよっ……」
「痛いことしねーから、大人しくしてろよ。な?」
「……っ」

啓介が弄るたび、拓海はビクビクと身悶えた。人の手でされるという行為が初めてであるかを示すようなその初々しさに、啓介は知らず興奮を覚えはじめる。
徐々に拓海の呼吸が上がってゆく。高い声で隠し切れない未知の快楽を歌う拓海の耳元に、啓介は甘い囁きを注ぎ込んだ。

「気持ち、いいだろ……?」
「、ふっ……」
「本当は剥いてやりてえけど、痛いことはしねえって約束したからな。いつか自分でやりな」
「……っん、っ……」

てのひらの中に納まってしまうほどのそれを丁寧に扱いてやりながら、啓介は無防備な拓海の耳朶を甘噛みした。拓海の肩が震える。この調子では、そう長くは持ちそうもなかった。
身を起こした啓介を、拓海は熱に浮かされた瞳で不安げに見つめていた。

「大丈夫だ、ちゃんといかせてやる」
「……えぇっ、ちょっ、待って……っ」

焦燥を色濃くする拓海の声音には構わず、啓介はその未発達な体躯の中央に口付けた。まだ第二時成長期を迎えていない、拓海のあどけない性器。だが立派に熱を持ち、雄の欲望を描いていた。

「っ、ひ、ゃぁ、っ……」

口内に含まれ、拓海は思わず上ずった声を上げた。まさかそんなことをされるとは夢にも思わなかったのだろう。
ピンク色のその先端を、啓介はゆっくりと吸い上げた。青臭い、子供特有の味が舌の上に染みた。

「やだ……、そんな、トコ……、汚ね……っ」
「いいんだよ。お前は特別」

膝頭に片手を添えその柔らかい脚を開かせ、啓介はいつしかこの子供の体に夢中になっていた。啓介が露出した粘膜を舐めるたび、拓海の体が跳ねる。わざと卑猥な音を立てながら、混乱と快楽で自我を忘れ始めた拓海を追い上げていく。

「どこがいいか、言ってみな」
「……ん、っ、……わかんない」
「……ここ、だろ?」

いつもそうしてきたように、啓介は拓海の割れ目に舌を押しつけた。尿道を開くように、グリグリと強く舌を押し付ける。一瞬にして、拓海の体温がカッと上昇した。

「ダメ、だってば……おれ、……出ちゃ……」
「いいよ。飲んでやるから出せよ」
「っ、やっ……」

啓介の髪が小さな手に強く掴まれ、そして嬲られた拓海の性が弾けた。
少量でありはしたが、口の中に吐き出されたそれを飲み下して、啓介は満足げに瞳を細めた。
繰り返される拓海の呼吸音が響く。キスをしてやろうと伸びあがり、啓介は初めて我に返った。

拓海は泣いていた。弛緩した体を壁に寄り掛からせながら、そのはっきりとした二重目蓋の瞳は、焦点を失い、透明な涙を零していた。
パジャマだけをはぎ取られ剥き出しになった下半身は、まだ成長しきっていない子供そのもので。

(オ、レ……なにやってんだ……)

啓介は自分が調子に乗って仕出かしてしまった事の重大さを知った。これじゃ幼児虐待だ。そんなことがしたかったわけではないのに。

「悪い、そんなつもりじゃなかったんだ……」

ならどんなつもりだったんだと自らをきつく詰り、啓介は拓海に腕を伸ばした。しかし、拓海は脅えながらその腕を避けた。
自慰を覚えているかどうかも定かではない、年端もいかない子供を一方的に辱めただなんて、これはもう犯罪の域だろう。
体を硬くして泣きじゃくる拓海を前に、啓介は罪悪感を募らせた。

「もうしねえから、頼むから泣くなよ……。あのな……信じねえと思うけど、オレとお前は」

こんなことを言っても、現在の拓海には何の関係もないことなのに、拓海に嫌われることが怖い。この存在に拒絶されたくない。……自分がこんなにも女々しい男だったなんて、拓海に会うまでは知らなかった。

「……付き合ってたんだ」

その言葉に、拓海は涙に濡れた瞳を僅かに上げた。

「……あんたって、女だったの?」
「違う。どこをどー見ればそんな意見が出るんだ」
「だって……付き合うって……恋人同士ってことだろ? おれ、男なんだけど……」
「そんなことは分かってる。オレもお前も同じ男だよ。でもな、オレはお前に惚れたんだ。自分でもどうかしてると思ったけど、止められなかった」

一度言葉を切って、啓介は拓海の純粋な瞳を覗き込んだ。

「お前、セックスくらいは知ってるだろ?」

拓海は照れたように視線を逸らしたが、やがてコクリと頷いた。

「まあ、なんつーか……将来のお前とオレは、こういうことしてた。無理矢理とかじゃねえよ。お互いがお互いを欲しいと思うから抱き合ってた。だからっつって、今お前にしたことが許されるわけじゃねーけど……」

そう言って、啓介は腰を上げた。その行動を警戒しながら見ている拓海の視線に気付きながらも、扉に向って歩を進める。

「ほんとに悪かったよ。オレ、車の中で寝るな。ただ、信じてくれ、藤原」

背後にいる拓海にこの気持ちが少しでも伝わるように、大切に言葉を重ねた。

「オレはお前が好きだし、お前のことを守りたいと思うのは嘘じゃない。それだけは、信じてくれ」

扉を開いて部屋から去ろうとした啓介であったが、その背中を引き止めたのは、思わぬ一言であった。

「ちょっと待って! まだ聞きたいことがあるんだ」

拓海の声に意外性を覚えつつも、啓介は振り返る。

「……おれたち、付き合って……こういうことしてたって……それ、ほんとだったら……どっちが?」
「何が?」

質問の意味が掴めず思わず訊き返した啓介に、拓海は毛布を膝まで引き上げて、思い切ったように疑問を口にした。

「大体、男同士でこういうこと、できんの? 女と男でやるもんじゃないの?」
「いや、それがな。オレも最初は半信半疑だったんだけど、意外にできるもんなんだよ。オレも驚いたぜ。男ってのは穴さえあればどこでも突っ込める気すらしてくるよ。まあ、お前ももうあと何年かしたら分かると思うけど」
「だったら……どっちが女役だったの……?」

予想外の質問に、啓介はえ?と思考を凍らせた。
啓介の動揺に気付かず、拓海は毛布に顔を埋め、絶望的な声音で続けた。

「おれなんだよね? だってあんた背だって高いし、芸能人みたくかっこいいし、確かおれの方が年下だって言ってたよね……? 早く結婚して父ちゃんに孫の顔見せようと思ってたのに……こんなの、あんまりだ」

さめざめと泣く拓海に、啓介はどうしようか迷った。
真実を告げるのは、些か抵抗かある。だが、このままにしておいたら、一晩のうちに衝撃的な体験を重ねたショックの余り、傷ついた拓海は不能になってしまうかもしれない。
自分がしてしまったことへの後悔も手伝い、啓介は覚悟を決めて告白することにした。

「そんなに落ち込むなよ。安心しろよ、お前はちゃんと抱く側だから」
「えっ?」

拓海は、意外な言葉を聞いたとでもいうように驚きの表情を見せた。

「おれ、将来あんたより背が高くなるの?」
「いや、お前はオレより背丈ねえ。それに悪いけど、オレの方が全然男前だ」
「……じゃあ、なんで?」
「……分かんねーよ、そんなの……」

啓介は口篭もる。始まりなんて、もう覚えていない。少なからず自尊心との葛藤はあったかもしれないが……今でもそれを完全に拭えたわけではないが、拓海に求められることが嫌ではなかった。
きっと、自分の方が先に、拓海を好きになってしまったから。それが第一の敗因だという気がする。

「じゃあおれ、啓介さんを抱いてたってこと?」
「うーん、まあ、そういうことだ、な……」

拓海がすっかり立ち直ったことに安堵しつつ、啓介としてはこの会話の流れは複雑そのものである。

「ねえ」

機嫌を直した拓海は、啓介を手招いて並んでベッドに腰を下ろした。
そして、次に拓海が口にした言葉は、啓介を狼狽に導くには充分な内容であった。

「どうやってやるの? 教えてよ」

目が点になった啓介の反応など何のその、好奇心を瞳に映して、拓海は啓介の膝に乗り上げてきた。

「バカが。ガキには百年早えよ」
「……おれの触ったくせに」

拓海はふっと表情に翳りを乗せる。今にも泣き出しそうなその顔に、啓介は焦りを募らせた。

「ちょっと待て、それとこれとは……」
「見せてよ。いいだろ、将来のおれは全部見てるんだろ?」

体重を傾けてきた拓海の重みを受け、啓介はベッドの上に倒れ込んだ。それでも拓海に衝撃がいかないように自らの体を盾に守ってやったのだが、それが仇となった。
小学生の拓海に馬乗りにされた啓介が気付いた時、彼の指はすでにジーンズのジッパーに掛かっていた。


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