白と黒の宴3 15


(15)
「…さっき言いかけたの、何?、進藤…。」
少し先を歩くヒカルの背中にアキラは問いかけた。
それでも暫くヒカルは黙ったままだのだが、立ち止まると小声でアキラに話す。
「明日の夜、…オレの家に来ないか?」
「明日の夜…?」
「その、棋譜とか見るの、一緒にやらないか?碁会所だとお前のとこもオレの良く行く
道玄坂のとこも外野がいろいろうるさいからさ。」
「…それは…」
構わないけど、と言いかけてアキラはハッとなった。ヒカルの顔が赤かったからだ。
「どうしたんだ?進藤。…熱でもあるのか?」
真剣に心配して尋ねたつもりだったが、ヒカルは増々顔を赤らめて怒鳴った。
「だーかーらーっっ!!!」
アキラが驚いてキョトンとし、ヒカルがボソボソと小さな声で呟いた。
「だから…、…す…なんだよ。」
「え?」
ヒカルは耳まで赤くして再び怒鳴った。
「親が留守なんだよっ!」
「親が?…あっ…」
初めてそこでアキラも顔を赤くし、慌てて周囲を見回した。ある程度棋院から離れていたし、
広い通りに出る前で人通りはなかった。



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