白と黒の宴3 29


(29)
アキラの方に拒絶の意志はなかった。歯列を自ら開いて社の舌を受け入れる。
社に押さえつけられた腕に指が食い込み時折痛みに眉を顰める以外は、
両手を体の脇に下ろしたまま、荒々しいキスを甘受する。
むしろ戸惑ったのは社の方だった。
唇を離して苛立たしげに舌打ちすると社はアキラの腕を掴んで部屋の方に移動し、
ベッドの上にアキラの体を押し倒すと黒の薄いニットのセーターを
腹の方からたくしあげて剥ぎ取った。
そのままアキラの腰の部分の上に馬乗りになり、自分もジャケットとシャツを脱いで
ランニング姿になった。
社の首から肩、腕にかけて力んでいる為に筋肉の線が走り血管が浮き出ている。
興奮したように肩で息をし、アキラを睨み据える。
それとは対照的にアキラは無表情に社を静かに見つめて横たわっていた。
血の通わない造型物のような青白いその顔はぞっとするほどに美しく見えた。
「…お高くとまっているんやないで…!!」
気押されている意識を振払うように社はアキラが身に付けている薄い長そでシャツの
端を掴んで、それも一気に脱がせる。
そして直ぐにアキラの両手首を掴んでベッドの上に固定する。
その時、明々と照らされたライトの下で、社はアキラの体に生々しく
残されている若干赤みがかった斑点状のそれらのものを見た。



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