白と黒の宴3 3


(3)
以前はそんなに緒方も特別その事を気にしている様子ではなかった。
だが最近は違った。
やはり緒方は変わったと思う。
そのきっかけとなったのはおそらく…
「…sai…」
「…?何か言ったか…?」
「…いえ…、」
思わず口に出して呟いてしまい、緒方に問われてアキラは小さく首を横に振った。
「…すぐ終わる。」
緒方が腰の動きを速めた。充分に熱されていたアキラの体はすぐに沸点に届いた。

「なかなか生え揃わないものだな。」
体を離してティッシュでアキラの体の後始末をしながら、緒方は指でそこを撫でた。
煙草の火によって殆ど毛根近くの部分しかない体毛の中にまばらに長いものが
混じっている。アキラは緒方を睨み付けた。
「誰のせいだと思っているんですか。」
言葉ではそう怒った振りをして見せるが、アキラは今の緒方が穏やかな表情を
している事に安堵していた。
すると緒方は裸のままベッドから下りると部屋の外に出ていった。
そうして戻って来た時は手にシェービングムースと剃刀を持っていた。



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