白と黒の宴3 60
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ヒカルも本能的に自分の股間をアキラの下肢に擦り付け、快楽を得ながら
アキラの反応を更に引き出そうとするように指と口での愛撫を左右交互に繰り返す。
ヒカルの指が、舌が自分の体の上を動いている、それだけでアキラは
雲の上を漂うような恍惚感に包まれていた。
それは何の技術も経験もない単調な動きだったがアキラは満足だった。
何度緒方や社に抱かれても得られなかった高揚感と充実感があった。
「…く、…あ…っ、んーっ」
抑えても抑え切れない喘ぎ声が切れ切れにアキラの喉から漏れ、アキラは
我慢出来ず身を捩った。
「なんか…塔矢、かわいい…」
ヒカルが嬉しそうにアキラの体に両腕を回して力一杯抱きしめて来た。
興奮が頂点まで高まった勢いのままアキラのズボンを下着ごと引き下ろし、
自らも全てを脱いで全裸になった。
そうしてまた抱き合うと、またさっきまでと全然違う感触に浸れた。
無意識のうちにアキラは両足を大きく開き、ヒカルはその間に深く体を入れていた。
下腹部で互いの分身が密接し、熱と脈動を伝えあう。
触れあう部分が増えれば増える程もっと触れあわせたい、結びつきたいと言う
欲求が高まっていく。
ヒカルは少し下に体をずらしてアキラの細いウエストを片手で
しっかり抱くと、もう片手をその開いた下肢の間に這わした。
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