白と黒の宴3 61
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「んん!!」
ビクッと更に大きくアキラの体が震えた。
ヒカルの指がアキラ自身を捕らえ、形をなぞっていた。
アキラは息を止めた。まだ、緒方に性毛を剃られた状態から殆ど変わっていない。
ヒカルがその事に気付かない事を祈った。
「…塔矢、…お前…」
アキラは目を硬く閉じた。理由を聞かれたら、その時は全て話さなければならないと
覚悟した。
「お前の…スゲエ熱い…」
そしてヒカルの指は別へ動いていった。どうやらヒカルは特に何も
気付かなかったらしい。ほんの欠片も自分の事を疑っていないのだろう。
そんな限り無く無垢なヒカルが愛しかった。
それだけに、アキラは自分が果たしてこのままヒカルを受け入れていいものか
一瞬迷った。ヒカルを汚す事になりはしないだろうか。
その時、ヒカルの指がアキラ自身のその下の奥に在る入り口に触れて来た。
「あっ…、進…藤」
思わずアキラが腰を引こうとしたがヒカルは離してくれなかった。
ハアハアと、荒いヒカルの呼吸が激しく繰り返されていた。
アキラの同意を得る余裕など今のヒカルにはなかった。
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