白と黒の宴 16 - 17


(16)
「…?」
初めは気のせいかと思った。緒方はもう一度息をひそめて静かに様子を伺うと声は
寝室から確かに聞こえる。止む気配はなく、次第に苦し気に強まっていく。
緒方はドアにそっと近付いた。

誰かが自分の体の上にのしかかっているような圧迫感を感じる。さっきまで寒気を感じていたのが
今は体の中が熱い。息が苦しい。心臓が激しく脈打っている。
「はああっ…」
首筋を、胸の突起の周囲を、陰部を、そしてその奥の部分をちろちろと熱い火が這い回っている。
社が残した箇所にも火が点り熱を放つ。
「い…や…」
火を払い除けたいが腕が思うように動かせない。それよりもっとはっきりした
刺激を体がもとめて上半身を仰け反らせて、徐々に足を開いてしまう。
「うう…ん…」
体の奥深くがどうしようもなく疼く。だが表面を動く炎はそこには来てくれない。
ただ弄ぶように中途半端にアキラを昂らせては消え、また点っては嬲る。

「アキラくん…?」
夜中になって熱が上がってうなされているのだと思い、緒方は寝室のドアを開けた。
そして目に入った光景に言葉を失った。


(17)
掛け布団はベッドから床の上にずり落ち、そのベッドの上でアキラは苦し気に喘いでいた。
仰向けでパジャマの前を全てとりはらい、左手で自分の胸をまさぐり、
ズボンを股までずり下げて右手で陰茎を嬲っている。
全身にうっすらと汗を纏い、時々体を震わせて自分で自分に刺激を与える行為に熱中していたのだ。
緒方は後ずさり、壁に背を持たせかけた。
ただ驚いて、しばらくの間そのアキラの仕種に言葉もなく釘付けになった。
「ふ…う…ん…」
切なく声を漏らし、胸をのけ反らせ、くぐもった声と甘い吐息をアキラは吐き続ける。
目蓋は半分開きしきりに黒目が当て所なく動いているが意識はないようだった。
今にも弾けそうに膨らみ切って先端から透明な液を滴らせているアキラ自身は
時折さらなる要求するかのようにアキラの指の隙間からびくんと跳ね上がる。
そして体のあちこちに色濃く浮かび上がっている明らかにそれとわかる刻印。
表情を失くしそれらに視線を縫い付けられたまま緒方はゆっくりとアキラに近付いていった。
アキラは緒方の気配に全く気付く様子もなく曖昧に指を動かしている。
白い胸のあちこちが桃色に染まり両方の乳首はくっきりと尖り立っている。
緒方は陰茎を包み摩っていたアキラの右手の手首をそっと掴んでアキラの顔の脇に押し当てた。
アキラの手は燃えるように熱かった。
「ん…っ」
それでもまだアキラの意識はどこか彷徨ったままで、刺激を求めるように腰を揺らし、
胸に触れさせていた左手を下半身へと伸ばした。
緒方はその左手も掴んで反対側へ押し付け、アキラの自由を奪った。



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