白と黒の宴 26
(26)
「い、いや…っ!!」
たまらず上半身を起こしてアキラはベッドの向こうへ手を伸ばした。だが緒方に引き戻され
腰を高く突き上げたほぼ四つん這いの状態にさせられた。
谷間の奥の慎ましやかだった窄まりは十分の唾液と刺激を与えられて膨らみあがり、
過去の記憶を蘇らせてさらなる熱と昂った異物を求めるように喘ぎ始める。
その部分に硬く尖らせた舌を差し込まれ確実に受け入れる準備を整えさせられる。
アキラはもう、声を出す事もなくシーツに顔を伏せ、全てが早く終わる事だけを祈った。
だが男のモノをそこに受け入れると言う事は、何度経験しても恐怖感がなくならなかった。
舌に代わって緒方の長い指が差し込まれる。
「う…ん…」
切な気にアキラは声を漏らした。数日後には対局で向き合う相手の指が今は
自分を陥とそうと内部で動いていた。
緒方がこの部屋に入ってくる前から既にそこは普通の状態ではなかった。
おそらく何人もの女性と交渉経験を持つ緒方には分かるはずだ。社にすら気付かれたのだから。
だが緒方は何も言わず、ガウンを脱ぎ下に履いていた物を脱いだ。
その気配は感じたがアキラは緒方の方を見なかった。
やがて熱い、何かとてつもなく大きな塊がその部分に触れて来た。
アキラは強く目を閉じ、唇を噛み締めてシーツを強く握った。
だが悲鳴を押さえる事が出来たのは最初のほんの数秒だけだった。
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