白と黒の宴 34


(34)
「…に…、…と…一緒に…」
息も絶え絶えにアキラは思わずそう口走っていた。
「…お願い…、緒方さんと…」
アキラのその言葉に激しかった緒方の動きが止まる。
「…一緒に…た…い…」
アキラの両手首から緒方の手が離れた。緒方がアキラをじっと見つめて来る。
その時の緒方の目を見て、ああ、とアキラは感じた。
緒方は怯えていたのだ。
自分の中に抱えた炎をその相手にぶつけてしまい、もう二度と振り向いてもらえないかもしれない事に。
それでも自分ではどうする事も出来ない。止められないのだと。
「…いのか…?」
何を問われたのか分からなかったがアキラは自由になった両手を差し伸ばし、緒方の首を抱いた。
自分の方から顔を寄せて緒方の唇を吸った。
次の瞬間緒方の方からも強くアキラの肩と背中を強く抱きしめて来て腰を動かし始めた。
「ふっ…くっ…」
緒方の口元からも荒く吐息が漏れた。その吐息を飲ませるように激しくアキラの唇を奪う。
揺さぶり合い、高めあって結合部分が同時に熱を放ち二人の身体は溶け合い融合した。
腸内を熱く焼くような緒方の精を受け止め、アキラは限り無く“脳が溶ける”ような感覚の中を漂った。
…ボクはずるい…
漂いながら、アキラは思った。
緒方を受け入れる事で自分を誰かに許してもらおうとしているのだ。



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