白と黒の宴 40 - 41
(40)
緒方は固くそそり立った自分自身にもそれを塗ると、先端をアキラのアヌスに突き立てた。
それは滑らかに入り口の部分の肉を押し割らせて、兇悪な質量を中に潜り込まさせる。
「はあっ…!」
昨日よりあまりに早い挿入にアキラの四肢が緊張した。
だが塗られたものの助けで滞ることなく緒方自身がアキラの中に埋められて行く。
「…!!」
相当な圧迫感は前回と同様にアキラを苦しめたが、確実に身体は行為を学習し
それに慣れ始めていた。
激しく擦られる衝撃に備え血液が接合部に集められ感度と柔軟度を増していく。
限界近くまで薄く広げられた腸壁の粘膜を通して緒方の心臓の鼓動を克明に感じる。
獣の牙に捕らえられ、あと僅かに力を加えられれば皮膚が裂けて血が吹き出るような
緊張感によって嫌でも触感が高められる。
緒方が根元まで埋め切った真際にグンッと強く突いた。
「あっ…!」
その瞬間にビクンッと身体を震わせてアキラは射精した。
異物を最初に受け入れ通過させる時に強く感じる事を身体は得てしまっていた。
緒方はそんなアキラの反応を無視するように腰を動かし、締め付けてくる感触を味わう。
「んっ…くっ…ん」
内部を掻き回されて絶頂感を維持させられ、ビクッビクッとアキラの下肢が震える。
昨日とは違ってアキラはそれ程欲情していた訳では無かった。
だが自分の意志で緒方の望むものを与えようとしていた。
(41)
遠回りな手順を省き目的に向かって身体を突き動かし、
最初の絶頂の余韻から解放しないままアキラを2度目の頂きに導いた時
緒方もアキラの中に放った。放ちながら更に激しく動かす。
内部を熱い体液で焼かれる感触の連続にアキラは悶絶し言葉を失う。
潤いが増した腸壁はいっそう滑らかな動きを緒方に許し、精を放ってもなお
衰えない勢いの楔を何度もアキラの体内に打ち付けさせる。
「ハアッ…うっ、…く、ハアッ…」
緒方の喘ぎ声が断続的にくり返され、再度アキラの中を焼く。
だが確実にアキラの体力的な限界が近付いて来ていた。
二日続けての激しい性交渉で肉体的にも負荷がかかり、このままでは対局にも
支障を来しかねない。それが分かっていた上での合意のsexである。
2度アキラの中に吐き出してもなお緒方は衰えを見せようとしなかった。
まるで姿が見えない何者かを威嚇するように緒方はアキラの中で動き続ける。
アキラの陰茎や乳首に愛撫を与えて再度同時に到達する事を強いる。
何度か意識を失いかけながらもアキラは緒方の望みに応えようとした。
体内で緒方が最大に膨らみ上がった気がした。そうやって内壁を押し広げられるだけで甘い
感覚が身体の奥に走る。
3度目の緒方の熱の放射がされた時にアキラの身体の奥深くからも
外へ向けて熱が駆け抜けて行った。
互いに全身に汗を伝わらせ激しく痙攣し合う。
深く繋ぎ合ったまま唇を重ねて強く抱きしめ合った。
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