Duran Duran Discography

Seven and the Ragged Tiger

このアルバムで遂にDuran Duranはイギリスのみならずアメリカまでも征服したでしょう。
アルバムはイギリスではチャート1位を獲得しました。
アメリカではシングル・カットされた曲がすべて10位以内にランク・インし、更に“The Reflex”はビルボード・チャート1位を獲得したんです!
プロデューサーは前二作とは違い新たにアレックス・サドキンという人を起用しました。

Side A

1.The Reflex

  アルバムの1曲目に相応しい感じのダンス・ナンバーです。
  Duran Duranが結成された当初、ジョンが頭に描いていたバンド・イメージをまさに具現化した曲だと思います。
  ジョンはDuran Duranをドライヴ感がありハードでダンサブルなナンバーをこなすバンドにしたかったんです。
  Deep Purple + Chic + Sex Pistolsみたいな感じ?
  ジョン本人もこの曲の自分のベース・ラインやベース・プレイには大満足しています。
  ジョンの言うところの「僕はベース・プレイで黒人になろうとしていた。」頃だったんですね。
  シングルはジョンが大好きなChicのナイル・ロジャースによってリミックスされ、先にも書きましたがビルボード1位を獲得しています。

2.New Monn on Monday

  アルバムからのセカンド・シングルです。
  私の中では“Union of the Snake”と“The Reflex”の間にリリースされたせいか、それとも来日公演の興奮が強かったのかあまりヒットした印象も残ってません。
  このアルバムの中の曲では割とスッキリした印象を受ける曲だと思います。

3.(I'm Looking for) Cracks in the Pavement / ひび割れた舗道

  曲自体はどうってことないと思うんです。 この曲から5曲目の“Of Crime and Passion”までは私の中でも印象は薄いです。
  注目して欲しいのは詞ですね。 詞の中で
  「The shadows on the cinema wall」
  っていう所があるんですけど、このアルバムに収録されている殆どの歌詞の内容はファースト・アルバムの“Friends of Mine”の個所で述べた自我の分身についてなんです。
  で、自我の分身っていうのは『影』に置き換えられて表現されています。
  英語で言えば“shadow”、“reflex”、“reflection”などなど。
  この曲はライヴ・ヴァージョンが後のシングル“Wild Boys”のカップリングとして採用されました。

4.Take the Dise / 賽は投げられた

  この曲もについてもコメントはありません。
  いいんです。 名盤には捨て曲があっても構わないんです。
  というようなことをThe Yellow Monkeyの吉井和哉さんが雑誌でコメントしているのを読んだことがあります。

5.Of Crime and Passion / 罪と情熱

  ジョンやアンディが中心になって書いたであろうハードな曲調です。
  タイトルは以前サイモンが読んだ小説から取られたらしいです。
  私は小説は読まないのでどんな小説か忘れてしました。

Side B

1.Union of the Snake

  アルバムからのファースト・シングルです。
  最初、ジョンやニックはサイモンが書いたこの詞の意味を上手く理解は出来ませんでした。
  サイモンは
  「無意識に行っている行動が意識的に行うようになる。つまりは無意識の意識への侵略だ。」
  ようなことを言っていたと記憶しています。 
  「でも詞の意味は聴く人の捕らえ方に任せるよ。」
  と加えて言ってました。
  その方がサイモンにとっても皆から意見が聞かれるから勉強になったんです。
  この曲も自我の分身についての曲だと思います。

2.Shadows on Your Side

  この曲も“shadow”っていう言葉が使われていますから、当然、自我の分身についての曲です。
  コメントは少ないですが私は結構、気に入っている曲です。

3.Tiger Tiger

  短いインストゥルメンタルです。
  このアルバムのリリース後のツアーは「Tiger Tiger Tour」という名前がつけられていたくらいで、ライヴでは会場が暗くなりこの曲がテープで流れライヴ本編へ導いてくれました。
  次の“Seventh Stranger”といっしょに聴くことをお勧めします。

4.The Seventh Stranger / 七番目の男

  この“七番目の男”っていうのは詞の内容とは違いますがサイモン本人のことです。
  サイモンはDuran Duranに一番最後に加わったメンバーです。
  だったら五番目のような気もしますが、サイモンが加入したときバンドには既に2人のマネージャーが付いてました。
  そのマネージャーも加えるとサイモンは七番目に加入したメンバーということになります。

このアルバムからのシングル・カップリングです。
前作『Rio』と同様にアルバム未収録の曲は少ないです。

1.Secret Oktober

  シングル“Union of the Snake”のカップリング曲です。
  スローで短い曲ですが後年ライヴで演奏されたことがありまして、その時は6分を超える大曲に成長していました。
  カップリングの曲っていうのはどうもシンセサイザーがフィーチャーされニックやサイモンの趣味が反映されやすいような気がします。

2.(Come Up and See Me) Make Me Smile / やさしくスマイル

  シングル“The Reflex”のカップリング曲です。 ライヴではありますがDuran Duranのオリジナル曲ではありません。
  この曲は70年代にイギリスで人気のあったCockney Rebelというバンドのカバーです。
  原曲と比べてドラマティックにそしてかなりハードに仕上げています。 (原曲はアコースティック・ギターがメインで演奏されています。)
  この時のライヴはオリジナルのスティーヴ・ハーレイが飛び入り参加しました。
  この曲のギターやコーラスを聴くとアンディが凄くハジケている印象を受けます。

 

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